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ジェーン・バーキン

ジェーン・バーキン

内面に激しい情念を隠している日本的恋愛は魅力的

Q: 今回、何度目かの来日ですが、日本の印象はどうですか?

A: 初めて日本に来たのは38年前。セルジュ(ゲンズブール)と一緒でした。いつ来ても、日本人は暖かく迎えてくれて感激します。来日する前、日本人は感情を表さないと聞いていましたが、実際コンサート会場ではまるで違いました。それまでどの国でもこれほど感情表現が豊かな聴衆には会ったことがありませんでした。彼らは世界一素晴らしい観客です。

Q: 今年のフランス映画祭のテーマは”愛”です。フランス映画に見る”恋愛”は、時に激しく情熱的で、感情をあまり表に出さない日本人には刺激が強すぎるのではという意見もありますが、どう思いますか?

A: 日本人女性の恋愛への情熱は素晴らしいと常々思っています。溝口健二監督の「西鶴一代女」で田中絹代が演じる娼婦や、大島渚監督「愛のコリーダ」の阿部サダ等、日本人女性は、表面はおとなしく見えますが、実は内に激しい情念を隠しています。日本的恋愛やエロティズムは非常に魅力的です。

 
女性は年をとってから人生を始められる

Q: あなたが主演している「テレマ、ルイーズとシャンタル」は年をとっても恋愛に生きる女性達を描いていますね?

A: 恋や人生は40や50では終わるのではなく、ここから始まるのです。日本では東京都知事が「子供が産めなくなった女性は女性ではない」と発言したと聞きましたが、それは全く違います。年をとることは終わりではなく、経験を積んでより魅力が増すのです。私は日本人女性達に言いたいのです。「女性は年をとっても人生始められる。」と。
 

フランス語を覚えたのはセルジュ・ゲンズブールの腕の中

Q: 外国人であるあなたが、フランスで活躍するのに困難は無かったですか?

A: イギリス人の私がフランス語を覚えたのはセルジュ(ゲンスブール)の腕の中。最初はRの発音が難しくて大変でした。でもフランスは、フランス語が下手でも、恋をしたら愛してくれるし、両手を広げて迎えてくれる国です。イギリスだったら、英語をきちんと話さないと受け入れてくれません。ですからフランスでは、ロミー・シュナイダーやシャルロット・ランプリング等、外国人のスターが多く活躍していますし、フランス人は他の国の映画に対しても興味が高い国なのだと思います。
 

美しい人とは好奇心が旺盛な人

Q: あなたにとって、美しさとは何ですか?

A: いわゆる型にはまった外見の美しさは必要ありません。パーティー等で出会って、いつまでも一緒にいたいと心惹かれる人は、たいてい好奇心が旺盛な人です。好奇心が美しさを形作ると私は思います。私の母は88歳ですが、何にでも興味があり、友人達は皆母と一緒にいたがります。好奇心からの美しさは、年をとっても続き、真の意味で人を魅了します。これはその人のライフスタイルそのものでもあります。外見が若く美しくても、それだけの人は、見ていて快いけれど話しても面白くないでしょう。18~20歳で外見が美しくても、普通に30歳になると、その後年をとるにつれて色あせてしまうのです。いつまでも好奇心が旺盛な女性は、年をとるごとに様々な経験をし、より魅力が増していきます。またユーモアと笑いも美しさには大切なこと。年をとると皮膚はたるみ皺もでてきますが、笑うと皮膚が上がります。ユーモアは人を魅了します。周りからおかしな人と思われても構わず、常に笑ってみて下さい。

Q: 日頃美しさをキープするために心がけていることは?
 
A: 外見的には、全く何もしていません。リフティング等もしていませんし、顔も体も整えるための特別なことは全くしていません。自然のままです。これは、私の自尊心からです。もし人があなたを良いと思って好きでいてくれるとしたら、それはあなたの全てを好きということなのです。それに、もし一カ所整形したら、他もやらないといけなくなるでしょう。顔だけ皺やたるみがないと不自然なので、手も首も全ていじらなくてはならないとなると、美容整形医とでも暮らさないと!メイクも、控えめに口紅とアイシャドーを少しだけしかつけません。私はハリウッド女優のようにマスカラをしっかりつけたキツい眼差しは好まないので、やわらかく優しい雰囲気でナチュラルな感じが好きなので、最低限のメークしかしません。でも、努力することは大切だと思います。
 

娘達と過ごす時間が最も大切
 
Q: 今一番大切にしている事/物は何ですか?
 
A: この年になって、娘達と本当の友人のようになれて、今彼女達と過ごす事が一番楽しく感じています。先日も、家の近くにホームレスの若者達がいて、長女のケイティったら「こっちへ来て一緒に一杯飲みませんか?!」と彼らを誘って、私も一緒に皆で一杯飲んだのだけれど、その楽しかったこと!しかも、「どこに寝るの?」と訪ねたら「公園..」と答えたので、友人の家で寝る場所を提供して…その日パリは大変寒い日だったので、皆で暖かい食べ物を作ってあげました。このようなことを娘達と一緒に楽しんだり、買い物をしたり、無くてはならない存在です。
 
 
<略歴>
1946年12月14日生まれ。女優・歌手。1968年フランスに渡り、フランス映画「スローガン」の主役セルジュ・ゲンスブールと結婚。 1977年にゲンスブールの酒乱・DV等を理由に離婚するが後に和解、1991年ゲンスブールの病没まで仕事で共演するほか、私生活でも交流する。2人の娘シャルロット・ゲンスブールも女優となる。



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